翌日、朝ーー。
「…あなた、どんなとこで休まれてるのですか。」ナエは起きてきて、リビングにいるカリグラをみる。あの後、なんやかんやありカリグラが何をしでかすか分からないからと監視役としてナエはつけられた。
カリグラ自身もナエがつくことに不満はなく快諾しナエの家に住むこととなったのだ。
客室があるからそこで寝てるもんだ、と思っていたらカリグラは…リビングにあるロッキングチェアでうたた寝していたのだ。
「はぁ…」寝るならベッドで寝てくれ、と額に手を当ててナエはためいきをつく。
いやこの人がどこでも寝るのは知っている、生前立ちながらカリグラは柱を枕にして寝てたこともある。元々不眠ではあったが、彼自身悪魔と契約してからは記憶整理のために休むという動作をしてるらしいが。久しぶりに見ましたね、その姿とナエはおもう。
すぅー…すぅー…、生きているのかと心配になるくらい静かな寝息でカリグラはねている。その姿は様になるくらいだ。角は鮮やかにかがやき、黒髪はキラキラと黒金剛石のような煌めきを放つ。嗚呼、生きているのだ彼はと一筋涙を流す。あの時無惨に死んだカリグラは今ここにいるのだと安心して寝る彼を見て実感する。
「…起こすのはあとにしますか。」手で涙を拭き取りナエは溜息をつき、久しぶに彼に朝ごはんを作るかと厨房に向かった。
冷蔵庫から食材を出して調理していく、せっかくの朝だ何かあっさりめのを作るかとサラダにするための野菜をきっていく。あとは主食のパンを後で焼くか、ああスープもありだなとナエは頭の中でレシピを考えていく。