少しの間

「っあぁ、ラディの父親だろ…」
「……そうだ、なるほどあいつがか…鬱陶しい男だ」
「オレを飛ばして、何の用だ…っ」この男が現れる時はろくな事がない、またラディたちが変なものにでも巻き込まれるからか?。それともまたほかのことでなのか。
「実験だが」
「はい??」
「なんも目的なんぞないわ、ただ飛ばせるか試しただけだ」左手を握ったり緩めたりとなにか手の運動をしながら目の前の男は話す。
だが待て、ここに自分がいるということは現実はどうなのだ?とおもえばこたえてきた。
「安心しろ、現実はただおまえはソファに座ってぼーっとしてるだけだ。…ま、あのジジイお前もゆっくりしてるなくらいには思ってるだろう」
「っ、なんでもありか?」
「この空間限定だ、今のところは。俺は…めんどーな男に封印されているからなぁ」
「……(なるほど、カリグラを封印していたヤツからか?。だが目の前にいるやつ、オレと同一人物と聞くが本当にか??。腹立つがこの男のほうがオレより断トツに強い、カリグラの生まれ変わりとわかるほどに)」この空間はなんだ、…封印されていると話したがそれのひとつであろうか。まるで彼らの心の闇の深さを表すようなそれほどに深くもどす黒い。
見回せど、見回せど光がない。…空虚だ。
「…物は試しようでしたが、やれるようだな。お前、あのじじいのことまだ好きなのか?趣味悪いな」
「そんなことをいうためによんだと!?」
「実験だと話してるだろ、バカか?」
「バカいうな!、これでも真剣にだなぁ~…!!」
「…はぁぁ、だったら好きだとか色々アピールしろあのジジイ気づいてないフリをしているからな」
「は?」気づいてない振り…?、待て今この男そう言ったか。じぶんの恋愛感情についてカリグラはつまり、しってると??。
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