手合わせ

これはトランクスという戦士だからこそできる技だろうな、とカリグラは感心して見つめた。これは受け止めてみたい、全力でくる彼の攻撃を。
人として戦士として彼の技へと興味が湧いてきた。
「面白い…」ざっ、とその時初めてカリグラは防御を構える。彼も本気で来るなら己も真面目にしてやろうではないか、戦士として。
「ハァァァァーー!!!!」トランクスは最大限に力を溜め込んで、カリグラへと一閃斬り掛かった。
ザッッシュ……!、斬撃より遅れて音が空間へと響き渡る。
「これはこれは…」ナエも感動した。金の斬撃が空間ごと斬り、斬られた空間は流星のように瞬き散った。
「っハァハァ……!」
「…褒美をやろう、トランクス。」やった、とトランクスが思った瞬間彼の声が耳に届く。その途端、腹を一発殴られて吐血した。
「がはっ!!」
「…先程のは良かったぞ、感動した。だが、俺をやるには少し足りなかったがな。」だが見ろ、と左頬を指さす。
「軽くきれてしまった、いやはやねむるだけもいかんな。」これでも届かないのか、とトランクスは悔しがるが同時に彼とおのれの実力差が嫌な程にわかってしまった。
これは、時の界王神が強すぎると話してたわけだ。もしかしてこの人…、ジレンとかと比べ物にならないのではないだろうか。
「…そう驚くな、トランクス。俺の頬に傷を入れたのはお前が初めてと言っていいかもしれないのだぞ。」
「えっ」
「お前の攻撃が綺麗だと感動して、俺は普段と比べてコンマ1秒反応が遅れた!。それは誇っていいことだぞ。」
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