「……っ！！？？」サイヤ人と言うだけではない、やはりこの娘は何かある孫悟飯や孫悟空より警戒しなくてはならないと身構えるのも一瞬の隙。
ラディは近づいてきて胸に打撃を与えてくる。
「……もう、あなたの限界わかったんでいいですよね？」セルにはわかる、その真っ直ぐとした突き押しは地球の武術のもののようだと。
発勁、と呼ばれる扱うものによっては人を殺せれる技だと。コアにも響くほどの衝撃だ、それこそ己の中にあるはずの気をためる機械すら破壊されるほどの。
よくやる、やってくれたセルは次の技が放たれる前にラディの頭を掴む。ラディは抜けようとするが、それでも抜けそうにない…仕方ないとくるっと半回転してセルの顔を押す。
「…さてさて、いいんですか？。このままだと……あなたやられますよ」
「ぐっぅ…ぅ！！負けるならばぁ…！諸共だっッ！！！」
「ああ自爆しようと？、ほらどうぞッッ！！！」ラディはセルのうでを一気に引きちぎるほどに力を振り絞り、機械のクラッシャー音とともに蹴り飛ばす。
サッカーボールのように飛んでいくセルのからだ、そして最後の抵抗のように貯めていた気が瞬時に爆発して飛び散って言った。
『あっあの女…！やっちまったぞ！！』
『……こんなに強いとは、オレも思いませんでした』
『大人しい綺麗なねーちゃんと思っていたのによぉ～……戦闘となると変わるじゃないか！』
ﾎﾞｫｫｫﾝ……!!!、と遠くから聞こえるエコーがかった爆発音。やがて突風が来て周りの車やビルを崩していくがラディは黙って荒廃とした土地に立っている。爆風を受けて、彼女の髪がゆらゆらと揺れる…それはこの土地に合わないほどに美しくさながは戦乙女たちのまとうマントのようであった。