葛藤

「それいわれるとしまいなんだよ~!!!!」
「悟空さんは…やはりあの時代の人、と言うので時空の綻びがより広がってしまう広範囲に影響を与えてしまうのではというので難しいのです」
「ならあなたは?、言ってしまえばトランクス……あなたの世界なんでしょ?」そう言うラディの冷たい瞳にトランクスはぞくりと背筋に寒気が走る感覚が走る。
この瞳の冷たさ、そして真意をつこうとしてくる所…あのいつかみたラディの父親のとそっくりだ。彼女の未だ掴めない実力からか、ゆらゆらとしていて掴みづらいがその奥底にある明確な悟空への殺意はよくわかる。
「…だからこそですっ、オレは何回も時空移動などを繰り返したせいでさらに悟空さんより影響を与えてしまう可能性があるのがひとつ」
「もうひとつは?」
「……オレが、冷静に対応できない可能性があるから…ですッ」行先はかつて自分がよく関わっていた時代だ、時の界王神がタブーとしている私情による介入を行ってしまいかねないことはよくわかっている。
何ならば、下手すればその時代の時の自分とあってしまい複雑な時空線がまたより複雑へとなりかねないのだ。
トランクスが拳を握りしめ、語る様子にラディナは動きたいけど動けないというかこの世界の決まりごとのようなものが厄介なのだと思いため息をついた。
「(人を救うためのものが人の感情に制約をかけるなんてね)…わかったわ、それでそのセルと言うやつに気をつけながらなにかしたらいいと」
「ええ…っ、お願いしてもいいでしょうか?」
「……いいよ、それくらいなら私がやるよ」
「お姉ちゃん、ほんとにいいの?。次から次へと依頼が来る時もあるよ」
「そんなのどこでも一緒でしょ?、…それにここのことも分かりそうだから」
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