葛藤

「今回の任務、…俺のラディッツの娘はどうかとな」ラディッツ……ラディッツ…と、ウーロンはぼーっとどこかで聞いたような…と記憶を探る。
そうだ、たしかブルマがある時に話してきた男だったような……腰に巻かれてるシッポ。そして本能からわかるこの角を持つ男の存在がかなり強大で恐ろしいということ。
待てシッポ……この女はサイヤ人なのか!?。
「おっおまえも!サイヤ人なのか!?こんな可愛い顔して……もしかして恋人!!??」
「違いますッッ!、……えっと親子?でもお父さんとも違うし遠い親戚ですッッ!!!!!」
「はぁ!?、お姉ちゃんは私の可愛いお嫁さんですけど!!?。豚カツにするぞ!」
「話が飛躍しすぎだ、俺は年下を食らう趣味はない。そもそも、俺のラディッツの娘だと話しただろ?」
「……てっきり、見た目からしても女を食い荒らしてるかと……」
「なんだ酷い偏見だな、これでも俺は好きなやつには一筋だ。…早く話してやれ」鬱陶しいと言いたげに手を動かして、ウーロンへと告げる。
ラディはそのカリグラの仕草に父がかつてしていたな、と重ねてクスリと笑ってしまった。
「(めんどくさい人の対応の仕方、お父さんとこの人同じなんだ)」そこからウーロンと呼ばれる獣人はラディに事の顛末について話す。簡単にまとめると、セルという人造人間たちについて自分たちの住処が荒らされてしまっているということ。
その為に屈強な戦士に協力を願いたいということだ。ラディはその話を聞きながら、ふと思ったことを口にする。そう……先程からひそかにこのウーロンから感じていたものを。
「…話はわかりました、これは純粋な質問ですけど。カカロット……あなたたちで言う孫悟空の協力はないのですか?」
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