介入

ラディがバーダックと似ているな、と思うところはあれど仮にも女子。
少し心配なところは大いにある、リンの方は度々駆り出されて戦闘も重ねているのだから。
当の本人であるラディはそんなラディッツの心配の言葉に、キョトンとしつつ目をぱちくりとさせ大丈夫ですよ?と軽く答えてきた。
「リンとはずっとしてきてますし……、あーでも…トレーニング相手としてあのトランクスという彼もいいかな?」
「おいおいラディ、さすがにやめとけ。お前加減できねえ時あるのだからさー、まっいえばくっかもだけど」
「…トランクス、王子の息子か。オレも調子が良ければラディの相手したかったがね」
「タレはさすがにやめてよね、倒れちゃってたんだから」おい待て身内たち、なんで嬉々としてやらせようとしてるのだ。
「…!?」え、これは自分がおかしいのだろうか。たしかに甘すぎるとはおもうが、このふたりターレスとカリーがラディの主な保護者なのだよな?。
なのになぜ、待ってくれついていけないのだが。
「はぁ、ラディさん。カリグラ様からあなたの戦闘民族の代表と言ってもいいほどの欲があることはお聞きしてますが、身体はよろしいのですか?」
「ええ、だいぶ戻ってきましたし……それにいくら自分たちより弱いからって油断してたら何が起こるか分かりませんから」ラディの最後はかれた言葉になんとも言い難い重みを感じてしまう。
彼女は父親を失った、それも残酷な形で。戦闘民族たちは確かにそれぞれ色々な形、特に戦死という形で親を失うことはある。
しかしラディのは違う、母を奪われ父はその奪ったものから殺されたのだ。間接的にも。
だからこそ何があるか分からない、と彼女はなっているのだろう。
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