閑話5

こちらで最初対面した時、トランクス曰くどこか落ち着きがある対応で話してたとは聞いたが恐らくそれは怒りのあまりの冷静なのだろう。
「じゃがこうも考えられぬか?、カリグラ」
「…なんだ」
「お前さん自身であのお方の娘たちの行方を…、もしかしたら己で繋げたかもしれぬ未来の先をみれるともな」
「ヴァドの事もそうじゃ、なにも皇嵐様の娘たちには彼奴は危害を加えたわけではない。じゃが、もし…もしじゃぞなにかしらの影響で今回の件から娘たちにまで来たらお主は許さんじゃろ。わしらのヤラカシだということは認めよう…、じゃがそのヤラカシを広げぬためにも手伝ってはくれぬか」
「…口だけは回るじじいだ、そのように考えれるからこそ魔女との合体も上手くやってるのではないのか」はぁと深くため息をつく、己のことでも言えるがこのように歳を重ねて経験を積んだものは時々厄介だ。
老界王神は時に痛いところをついてくる、あのビルスにも意見をもうしたり不機嫌な彼から逃げようと頭を回転させたりとするから賢いことは確定。
命の存亡というものを何億年と見てきたからこその視点というものがあるのだろう。
「お前さんもじじいじゃろがい」
「俺とお前ではじじいの種類が違うと思うが…、良かろう。今回はお前の口車にのってやる」
「フォッフォッフォ、たまにはお主に言うものじゃな」
「今回はだ、…もし"俺"が本当に関わってるとするならば少し厄介ではあるからな」月鬼が行動しているというのは己の中でほぼ確定だ、あの男はラディたち以上に己のラディッツの死に対して怒りを感じている。
運命というものが見えすぎるあまりの怨みや怒りというものもある。
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