久しぶり

スカウターがなくてもわかる、気配や身体の少しした動きから。神精樹の実なしでこの力とは、いやはやさすがラディッツという存在だと言うべきか。
「…そのトワとかいう奴らが、今回ターレスにあんなクソッタレた神精樹の実とか渡したやつか?」
「……そうだ…」ズキズキといまだ痛むが、これでもマシな方なのだろ。あのカリーに殴られた時とか肺が押しつぶされたような感覚もしてたのだから。
だが、何故ここまで回復を。もしかして、いやそうなのだろ……
「…そこのラディッツ、聞くぜ…オレのこのキズを治したのは……皇帝サマか?」
「…オレは現場を見ていた訳では無いが、そうだ。オレもここに居るのはカリグラから一度殺されてからだ」やはりか、カリーのほうはなにかすこし気まずそうな顔をしてるあたり頼んだりしたのだろ。
「ちっ!…迷惑かけたな、カリー」
「えっ!?、いやそうじゃねえよ……別に迷惑とも思ってねえし」
「…何かやらかしたから目を逸らしてるだろ」
「いやぁー、お前と前半戦った時のな…」なるほど、自分がやられてしまう前かとおもいラディの方をちらりと気まずく見るとこてっと首を傾げてくる。
「どしたの」
「……大きく、なったな」あの見た時からはるかに…。
「何年たったとおもってるの?、大きくもなるよ…おじいちゃんには私からも少し頼んだの」
「…ラディが?」
「うん、タレさ…お父さんのこと生き返らせようとしてくれたんだよね。魔族の人から、話しかけられて」そのことばにどきり、とターレスはなる。
「…あぁ、地獄で話しかけられてな」恐らくトワたちはなにかしらやろう、とおもいラディッツの元に行けないかと探る自分に話しかけたのだろう。
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