初の大喧嘩

もしほんとに悪魔がいるならこのような姿をしてるのだろう、と。
「悪魔め…!」
「言われ慣れてるからいいでーす!、…お姉ちゃんのためなら私は鬼にでも悪魔にでも蛇にでも神にだってなってやるさ。」その言葉の重みは聞いてるスラッグにプレッシャーを与える、狂っているこの女は。どこまでもほんとに、本来こちら側が悪であるはずなのに目の前にいる圧倒的悪をまとうこの女には感嘆してしまう。
『カリグラと70世代以上離れてるのに…、どこか血を感じるわね。』
『同じようなことを言って、あのジジイ魔族と契約しおったからな。』弟の直系とはいえ、カリグラの器のラディッツが父親なのだから仕方ないのかと時の界王神たちはためいきをつく。
なんという愛の重さ、そして執着心。自分以外が好いたものに近づくことを許さないという傲慢っぷり。あの時の若かりし頃のカリグラと似たものを感じて震える。
ー好きな人のためになんでもするー、それがこの魂を受け継ぐものたちなのだろうか。
「っ!」その頃カリーは思わぬターレスのラッシュに少し押されていた。
「ターレス…!おまえっ…!!」
「さっきまでの勢いはどこに行った!、カリーッッ!!」やはり操られてるせいか、野生の本能かターレスはこちらに攻撃されないようにと攻撃を止めることなくしてくる。
以前とは比べ物にならないほどの拳の重さ、そして気弾の重み。どれだけの数の神精樹の実を食ったのかと思う。戦いをしてきたことも。
「はあっ!」キルドライバーが飛んできてカリーはそれをうちけし、ターレスに同じように放つ。
「はははっ、傷ついたが…まだ戦うかターレス」
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