初の大喧嘩

暗黒魔界の影響を受けた神精樹の実を食べた2人をカリーは難なく取り押さえて相手をする。
「ターレスのことを、コロスだってぇ…?」ぎろり、と赤混じりの瞳をスラッグへと向けてカリーは瞬時にスラッグに怒号のラッシュを食らわせる。
「てめえごときが俺のターレスに触れようとすんじゃねえよッッ!!!」
「ぐほっ!?っ、ばけものが!」
「カリー…!、チッ!(明らかに様子がおかしい、それにこの力…サイヤ人のなのか?)」ターレスは急なカリーの変化に驚きを隠せず少し下がる。あのカリーが嫉妬だなんて、うれしくはあるがこの様子尋常じゃない。
サイヤ人の本能とも違う、あの男……そうだ!ラディッツのことを痛めつけたあの黒王と似たものを感じる。
「おいカリーっっ!、話を聞きやがれ!!」オレがあんたを裏切るなんてそういうつもりは無い!、分かり合えなければ殴り合うしかないと思ってはいたが…ただ自分はカリーに追いつきたくて置いていったことを申し訳なく感じてのもあるのに。
向けられる瞳は冷たい、カリーが裏切り者に向けた目と同じだ。だがその奥底に今までになかった冷徹な瞳がある。
「やり合うしかなさそうだな…、初めてだな。カリー。」
「そうだな、てめえがここまでのろくでなしと知らなかったからよ…。いっぺん死ね、ターレス。」
「丁重にお断りするぜ、カリー。」暴風とともにターレスとカリーがうちあう、ああやはりこの男は強い。
ターレスの腕のアーマーにヒビが入る。カリーと同じ、お揃いのものに。
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