閑話4

簡単に切ったりんごとすりおろしたリンゴ、そしてナエからのいちごを指さす。
「えっ、なんでこれを……」いちごを除いてよく父親が体調を崩してた自分に用意していたものだ。
いや、一般的に用意されるものだと言うのはわかるがなぜとラディはおもってしまう。
「……いや、倒れたヤツにいいものかとな。それとイチゴの方はカリグラの部下…ナエというやつからだ。カリーが世話になってる、と。」カリーの先祖らしいぞ、と伝えるとラディはえ!?とおどろく。
「カリーさんの!?、そんなっ私の方がお世話になってるのに。」
「律儀なやつだからな…、それとその飲み物も飲んでおけ。お前、倒れてたり熱を出してたからな。」
「これ、お父さんがよく持ってきたものだ……。」懐かしいと思ってしまい、ペットボトルの蓋を開けてひとくち飲む。微かにある甘さが今は懐かしく思い涙が一筋流れる。
「…へへっ、懐かしいや。」
「食べれそうか?、ひとりで。」
「あっ、はいっ。そこは大丈夫です。」すりおろしたリンゴの方から食べていくと、味が優しく身体に広がる雰囲気がしておちつく。
「美味しい…」
「よかった。」ほんとにこいつは可愛らしいとラディッツはみる、あのカリグラの周りに抱いていた嫉妬の炎もラディをみてるとおちついてくる。
娘とはこういうものか、と感覚でだが何となくわかる。なるほど、これは可愛くて仕方ない。対する次女はあれだがそこは気にしないでおこう。
パクパクとラディはたべていき、いちごの方も美味しそうにほお張る。その顔はコロコロと変わりほんとに美味しいのだなと見ているこちらが癒される。
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