閑話4

「…僕は一度だけ聞いたことありますよ、まあ普通に下級戦士だったと」
「ほんとに普通なのか…?、あれの親だぞ。」チートをこすチート、その親となればつよそうだが。
「いいえ、たしかに普通でしたよ…当時の書類を見てた限りでは。まあそれでも…ラディッツさんの最初の戦闘力よりはありましたね。」そもそもあの時のサイヤ人は、元の力は現在のより強かったですからとナエは話す。
「……原始のだからか。」
「そうですね、…よかったらこちらお嬢様にあげてください。」ことっ、とリンゴを載せる予定の皿にナエが大粒のいちごを置いてくる。
「カリーの先祖が、カリーのこと世話になってる…と。今はゆっくりされた方がいいでしょうから。」
「…分かった。」あの男の声が聞こえなくなった…、深層心理に意識を沈めてもいない。もしかしたらやつのとこでなにかおきたかもな、とおもい意識をあげた。
「そういえば、カリグラ様は?。」
「ああ、友人に会いに行くと言っていたぞ。」この中呑気なものだと思ったが、あいつ…何か分かってたのだろうかとラディッツはおもう。
同時にそっちに行くのか、と女々しく思ったりもしたが。切ってすりおろしていくリンゴに思わず力を入れてしまう。
「…わかりました、まぁすぐ戻られるでしょうし…なにか起きた時はそのまま行かれるでしょうから。僕は少し自室で休憩します、では…よろしくお願いしますよ。」ナエはかるくせのびをしてから、その場から立ち去っていった。
だが一瞬見せた顔は、ラディッツの悋気に勘づいたような顔だ。
「……はぁ、オレらしくないな。」こんなにもカリグラのまわりにも嫉妬するのは。
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