閑話4

ー…お前は、本当に皇嵐そっくりだなー、お父さんはよくそういって母さんと離れさせられたあと私の頭を撫でていた。
私は…、お父さんとお母さんどちらとも好きだ。遠征帰りによく私たちにお土産やお菓子を持ってきてくれるお父さん、自分のは?と言うと『お前達が喜んでるところを見たら十分だ』といい優しく微笑んできてくれる。
ただ、訓練の時は少し厳しいけど…私たちが生き残るようにとよくおしえてくれた。そこにはタレやカリーさんもいた。
お母さんは私たちに厳しくも優しく、接してくれた。お母さんに抱きしめられた時はよく眠れたしあの人の声を聞くのが好きだった。すずのような、でも透き通った優しい風のような声。母として人との接し方や、力の使い方を話してくれた。でもあの黒い人にさらわれた…私たちに生きて、とねがって。
お父さんも…、お父さんはお母さんがさらわれたあと全く寝ていなかった。寝る度に思い出しては嘆いていた、あのお父さんがカリーさんたちから1番冷酷だと言われてきたお父さんがずっと。クマもすごくできてて、よく私が撫でてたっけ。その度に嬉しそうなでも悲しそうな顔をしてたな。
『母親そっくりだ、ほんとに…』大丈夫だと頭を撫でてきた、なのに父に対してみな無情にも仕事をさせていってた。カリーさんとタレがそれでよくフリーザ様に文句を言っていたのは覚えてる。
でも、それが嫌で私も……戦士になったんだ。お父さんにばかり働かせない、私もやるんだ。戦闘民族サイヤ人の子として。リンも私について行くようになった。
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