白銀の死神戦士推参

圧倒的にかなわなかった、初めて自分はそこで引いた。
虫けらのように見てくる瞳、サイヤ人の割には野蛮と言うより静かで無音の死神。
この男、カリーはそれと似ている。穏やかな気のようだが一度荒ぶればこの土地を津波のように飲み込み破壊せんとする雰囲気。
危うい、こいつに未だ挑んでも…キツイのかもしれない。冷や汗をたらりとスラッグは久方ぶりに垂らした。
「え、お前カリグラ様のこと知ってんの。やっだなー、俺とあの人が似てるなんて………」カリーはケラケラと笑い、スラッグへという。憧れの人と似てると言われてるのは嬉しいし気恥しい……、だがとカリーは一転して冷たくスラッグへと言い放った。
「俺たちごときが…あの方にかなうわけないだろ。」絶対なる主君、孤高の皇帝。何人たりともかなわぬ男、それがカリグラだ。
宇宙の悪夢、宇宙の魔王……最強の称号を我がものにしたあの男。かなうわけもない。自分は強くなってもいくら知識をつけようと、彼にかなわないと毎日なっているのだから。
「あの方のこと、…なめんじゃねえよ。」どッ、と白い銀色に近いオーラーを出してカリーはスラッグをにらみつける。ああ、自分はやはりあの男に仕えていた家のものなのだと認識しながら。
「不敬な口…今この場で塞いでやろうか?。」
「そこまでだっっ!」そうしていると、トランクスがこの場へと飛んでくる。どうやらこの男のことを追いかけていたようだ。
スラッグは舌打ちをし、今のうちにとその場を離れる。
「ちっ!、運の良い奴め…」
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