閑話2

「ここはいいなぁ、際限なく動ける。」ビシッッ!、魔剣へとヒビを入れる。国重の能力、ありとあらゆるものを圧し斬る力だ。
不快だ、不愉快だ。猿ごときが我の領域を遊戯の空間へとつかうのが。
「この、うつけものがぁぁ!」ドンッ!と黒いオーラを出して黒王はラディッツを吹き飛ばす。
吹き飛ばされた本人は力に飲み込まれたのか、果ては本性を出したのか不気味な笑い声をあげる。
「っくくくっ、あぁーはははは!。どうしたァ!?、猿まわしには付き合ってくれんのか!?。神様よ!」目も紺混じりの黒から赤に染まりつつある。化け物だ、正しく。レイピアを弾き飛ばしていき、空間を一刀両断せんとふるう。
黒王はそれを受け止めて、己の周りの空間から不気味な槍のような武器たちを出して放つ。
「きさまをここで潰してやろう。」カリグラよりこの猿の方がタチが悪い、力がないゆえの貪欲さそして…殺し屋の目。相手の弱点を見極めんとするところ、そもそも弟は神の力を会得せんとしているのだ。
その兄となれば…もう分かってしまう、こいつはダメだ。どのラディッツよりも運命というものを変える、カリグラの器としても皇嵐の夫としても。
黒い炎を手から放ち、周りを焼き尽くすがラディッツはそれを国重で振り払いむしろ当て返してくる。
炎を贄に自分の首へと刀を当ててきたが、弾き返しとばした。
「(やはりだ…こやつ、適応し始めておるな)」人間風情がありえない、と言いたいが予測していたことだ。あの魔王の刀国重を従えてたのだから。
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