事件発生

項垂れてるカリグラを見て、密かにラディッツはざまあみろと思ってしまった。
だがその思考がバレたのか、カリグラから睨まれて目をそらす。
「(お前、次の訓練覚えてろよ)」こいつ、頭に話しかけてきやがった!!!とラディッツは後ずさる。
「覚えてろ」ギロリ、と睨まれて蛇に睨まれた蛙のようだ。
「うん、ここのラディッツの方が可愛げあるな…」カリーはその光景を見てつぶやいた。街を見ると、巨大な龍のオブジェや白いところに向かう階段そしておそらくスクールだろうか、そういうのまである。
繁華街は賑わい、ジロジロと自分たちを見てくるものまでいる。
「(まっ、こんなとこに落ちてきたら注目されるわな)」カリーは仕方ねえか、と頭を搔く。それにしてもここは不思議だ、見る限り地球やナメック星だけではなく様々なものまである。
己と同じサイヤ人のものや、チルド一族までもいる。
「これは、上手くいけば知り合いにも会えるかもなぁー…」
「ナエに頼んで増築させておいてよかったな、入れ。」カリグラは家の扉を開けた。
「あっ、しっ失礼します…ほらお前らも。」姉妹ふたりも言って、家の中へと入っていった。
「…お前、嬉しいはずなのにかなしそぅだな。」カリグラの顔つきを見てラディッツは言った。
「……そうだなぁ、あいつらは俺にとって孫のようなものだが……ちと色々とな。」くくっ、と自嘲気味に笑いカリグラはラディッツにつたえた。
珍しい、あのカリグラが少しした弱音のようなものをポツリと言ったのは。
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