もう1人の器

これは別の世界の話。
ここは日本といわれる国。その国の深い深い山奥にある村に゛カリグラの魂を封印した器(闇)″がいた。
村の名前は゛月鬼村″。国が生まれたときから邪を祓うもの陰陽師の住む場所である。
この村に゛もう一人のラディッツ″がいた。
村で一番大きい屋敷。代々月鬼家の当主が住んでいる。
「でっ、ですから…!!。どうかっ、どうかっ…彼の怨霊を沈める手伝いをしてくだされ…!!」政府の役人が男に土下座をしていた。
男は黒と赤の束帯、黒の少し刺々した短髪、甘い中性的な顔…しかし顔の上半分は黒い火傷の跡にようになっている。
男は口を開いた。
「…やらねぇよ、やるなら安倍のにさせろ。俺はよぉ、今はしたくない気分なんだ。」
「何故ですか!?、光言宗の封印も解けそうになり!安倍家の総当主でも無理になりそうなのですよ!?。それなら世界一の月鬼の当主に…!。崇徳院の封印が解けそうなのです!、どうかっお願い致します‼。





月鬼゛ラディッツ″様!!。」そう呼ばれた彼は不愉快だと言いたげに顔を歪ませた。
「…その名を呼ばれたくねぇな…なおさらやぁーだっ。それに考えろ、崇徳院は貴様らのようなやつらが調子づいてきたときに目を覚ますんだぜ?。天罰を下すためにな。…しかも的確にお前らに、受け入れるべきではあるまいか?」国民主権だといって、独裁的になってきたからなぁ…と月鬼はだらけながら言う。
「…っつ!!、黙って聞いてたら15のガキが言いやがってぇ!!!。何が鬼の子孫だ!、何が世界一のだ!、黙ってき…!!」
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