久しぶり、愛しき君~第5章~

そのときであった、
「皇嵐、悪い。タオルとって…」ガチャっ、と風呂場からラディッツが扉を開けて声をかけてきた。
「……!!??」いつもはハリネズミのように跳ねている髪がストレートになり普段はあげている前髪が垂れている…ぺとりとうなじについていてそこからは若い男の色気が出ている、体にも水滴が垂れて輝いている。白い肌が少し赤くなっていた。
いつもなら気にしなかった、けど今は国重に言われて気にしてしまっているので…
タオルを二枚つかみ、皇嵐は豪速球で投げつける。
「タオルくらい確認しなさい!!!、この生意気がぁぁぁあぁぁーーー!!!!。」
「いっってぇ!!!。お前!、投げなくてよくないか!?」
「はやく入りなさい!、その卑猥な体を隠しなさい!!。」そこまで言わなくていいだろ…と、ラディッツはぶつくさいって風呂に戻った。
「…ないっすわぁー、主のあの鈍感さは…」国重の目が酷いものとなる。どうやら引いているようだ。
「(あなた、普段誰よりも人の様子とかに気づくのに)」
「国重!、絶対に!絶対に!!生意気には言わないでよ!!!」そのとき皇嵐が力を押して国重に言ってきた。
国重はため息をついて、答える。
「…言いませんよ、こういうのは主が気づくべきっすからね」この二人はどこまで不器用なのだろうか、と国重は思うのであった。
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