久しぶり、愛しき君~第5章~

カリグラ…、その名前にドキリとする。少し目をふして不安げに揺らしながら皇嵐は国重に言った。
カリグラ…その名前がまさか他人の口から出るだなんて。
「……知っているの?、彼のこと。」
「えぇ、彼は信長さまと関わりがありましたからね。手紙をやり取りするほどにですし。俺様は当時刀の精程度でしたので直接にはお会いしたことはありませんけどね…。主と契約したときカリグラの欠片があったことには驚きました。まさか封印されているとは…」
「…全神たちの意向よ…『邪神カリグラを封印する』と言うね。」
「…元カレを封印ですか…嫌でしたでしょ。」
「元カレじゃないわよ!?」
「二股ですか?、カリグラとは愛し合ったのでしょ。」ニヤニヤという國重にうっ、となってしまう。
「そっ、そそそそれは…!!。えぇ、そうよ!。…確かに彼のことは好きだったわ…」無駄だと思い白状した。彼のことは好きだった、一途に想ってくれて愛してくれた彼が。でも今は…
「今は主、でしょ?。ちゃっちゃっと告白してあげてください、皇嵐様。主がもう生殺しの状態で次の星で何をしでかすかわかりませんからねと」発散で仲間を殺しかねませんから、国重は真顔でいった。
「……少し考えさせて。私もはじめてだから…!」
(そうか、皇嵐様は黒王様から箱入り娘の扱いでしたものね…)告白とかは初めてか、と国重は納得する。そして同時に、主・ラディッツが跳ねて喜ぶ姿を想像するのであった。
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