久しぶり、愛しき君~第4章~

「何をいってるのよ…、からかうんじゃないわ。」
「からかっているつもりはないぞ、皇嵐」
「…?」上目遣いで、ラディッツを見上げると驚いたのか顔を少し赤くして言った。
「俺は本気だ。お前が振り向いてくれるためなら…してやる。」
「…あなた、タラシね。」そう言うと、自分のいったことにも恥ずかしくなったのか一気に顔を赤くしてラディッツは離れて、走って部屋を出ていく。
その姿に皇嵐はクスクスと笑う。
「カリグラと違って恥ずかしがり屋なのね、可愛いわ」(あの人なら、『お前限定だ』とか言い返してくるわね。)ラディッツとカリグラは、別の人間なのだ。見た目は似ている、双子と言われても信じてしまうくらいに。しかしラディッツの方が明らかに若いし子供のようなところもある。
タラシ的発言はカリグラの方がさらさらと息をするように出すし、大人の男の色気もある。でも、何より決定的なのは…
「ああいうのになれてないことかしら。恋愛に」ラディッツには焦りが見られる、カリグラと違って。いや、もしかしたらカリグラも焦りはあったのかもしれないが彼の場合自信とポーカーフェイスでかくしてたのかもしれない。
「…私が誰かにとられるとも思われているのね。」可愛い子、と##NAME1##はまた思い出して笑った。
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