久しぶり、愛しき君~第4章~

「初夜は今日か?。あっ、生でするか?」
「……あなた、耳大丈夫かしら?。」全くもって話を聞いていない様子に皇嵐はあきれてまたためいきをついてしまう。
「突っ込むじゃ…!!」ドゴォ!。ラディッツの腹部に容赦なく強烈なパンチが来る。
「…次はナニを使い物にしないようにしてあげましょうか。」皇嵐の冷たい目線がラディッツへと降りそそぐ、この女本気でするきのようだ。
「やめてくれ、死ぬ。本気で死ぬから。」
「……全く」(黙っていたらかっこいいのに…)皇嵐はずっと想っていた、あの久しぶりに会ったときも言われるまで静かでかっこいい人だと思っていたのだ。好みだった…なのに、
(こんなっ、こんなっ…生意気だなんて…!!)知った途端絶望である。あの変態生意気だなんて…!。あんな小さくて憎たらしい生意気が、ここまでかっこよく育ったことにも驚いてもいるが。
「…?」ラディッツは皇嵐の悩みに気づかず、なぜあんなこの世の終わりみたいな顔をするのか不思議におもい首をかしげた。
「…あなた、黙っていたらいいわ。」
「どういう意味だ。」
「黙っていた方がイケメンよ?。女にモテるわよ」
「…別にモテなくても良いがな。」そうだな、とぐいっと皇嵐を引っ張る。つまづいてラディッツにもたれ掛かる形になった。
「お前が俺を意識してくれるなら、いいかもしれないな。」ニヤリ、と普段とは違う若い男の雰囲気を出して少し低めの声で言う。
突然のことに皇嵐はドキリとしてしまい顔をそらす。
2/5ページ
スキ