初めまして愛しき方~第1章~

「…んっ…」下腹部の痛みに、皇嵐は体を動かした。コツンッと、何か硬いものに頭が当たる。なんだろう、と気になり目をゆっくりと開けると目に入ったものに嘘だと、思いたかった。
「…よぉ、昨日はよかったな。」ニヤリ、と彼は己を見下ろし不敵な笑みを浮かべていた。身体から冷や汗がダラダラと出る。
あたったものは、彼の胸板。そして今彼は、無駄がない完璧な肉体を晒している。
彼の言動と姿…そして自分もはだか、最後の希望と己の身体を見れば赤い跡、下腹部にある血の跡、ドロリとたれてる白濁液…事実だ。
「悪いなぁ…お前が可愛くアンアンと「うっ、うるさいわよ!。」枕をなげんな!!。」
「それにイヤらしく腰をふって…男冥利に尽き「おだまり!、このエロザル!!。万年発情期!!!。」あっっぶね!、ナイフを投げるな!。」近くに果物と共においてあったナイフを投げられてカリグラはさすがによける。この女の力が強いのは百も承知だ。
「性欲処理なら、自分で「…おかずがあればな…」イヤらしく人を見ないでよ!。」ジロジロと見てくる彼の目に皇嵐はばっとからだをかくす。
「それは俺だって、10年近く前まではお前をおかずにしたが…やっぱ、な。実物と…」
「あなた、ほんっっとにゲスね!。」
「これでもモテてるが?。それは相手が誘うから指だけでしたぞ?。つまり、皇嵐のももらって俺のもあげたから「無理やりよ!、大バカ!!。」可愛く喘いでたくせに…」やれやれ、と言いたげにため息をはき近くに置いていたタバコを取り火をつけて吸った。
「…あなた、タバコ吸わなかったじゃない。」カリグラは健康を気にする面もあった。酒は好きだが、必要最低限しか飲まない。
食事も肉と野菜を均等にして食べる。力を最大限出すためには、身体を良くしなくてはならない。カリグラはそういう柔軟な理念を持っていたのだ。
若い頃はかなり無茶していた、と話していたが。
「…吸わないとやってられない時が、たまにあるんだよ。こっちを吸わせてくれるなら、いいがな…」ジッと、皇嵐の桜色の唇をタバコを加えながら見つめる。
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