比翼連理~第11章~

それはきっとラディだからだ、愛おしい女との娘だから。もちろんしない、だが気持ちとしてそうしたいほどに可愛いとおもう。
ぎゅうとだきしめれば暖かいラディの体温が広がり、うとっとしはじめてしまう。まだだ、まだ寝たくない。
「(せめて……皇嵐が起きるまで…)」
『──少し休め』まただ、ぼんやりと自分より低く花のような声が聞こえてくる。うるさい、なんだこれはと振り払おうと首を振るとぼんやりと子守唄がきこえてくる。
『──あたたかな 揺り籠 星の光 よろこびよ…』
「……(これ、あの子守唄のか……)」どこかで聴いた覚えがある、だが分からない。
『今も見つめた 瞳 ともにいよう 恐れずに 夢からさめても』ダメだ、もう少し聞けば分かるかもしれない。だがそのまえにふっとラディッツは吸い込まれるように意識を失いラディを抱えたまま寝てしまった。
『…眠れや 眠れ 愛し子よ おまえがどうか 夢の中』
『導く 光へと あゆむように……ようやっと寝たか』
「主様、お茶おかわり…!?」翼は食器を洗い終えて、疲れてる彼の為にと用意しようかと声をかけようとして目の前にある光景に驚く。
主そっくりな、だが眉目秀麗でうっすらと角が生えた男がみえた。すぅっと静かに口元に指を当てて、静かにとジェスチャーしてきて。ラディッツに優しく毛布をかけている。ソファへと横になっているであろうラディッツに寄り添って。
『寝かしてやってくれ……人の子よ』
「っ!!??(もしかしてっ……カリグラっさま)」翼はその姿と気高い魂から察するこの男があの噂のカリグラなのだと。なぜっというまえに男はその半透明の姿をゆっくりと消していく。
『──"俺"たちのことをよろしく頼むぞ、人の子よ』
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