比翼連理~第10章~

ラディの人懐っこいぶりに驚きながらも接する、ラディッツ譲りのしっぽを国重の手に巻き付けながらラディは頬に擦り寄る。
ラディッツの方の目線が痛い、国重はそれに目を逸らしながらお嬢様と声をかける。
「そう来て下さるのはありがたいですが、お父様の方にもいきましょ?」
「とーと?」
「はい」ほら、と国重はラディッツの方にラディを渡して急いで影にかくれる。俺様より両親との接触の方が大事でしょ??と。
「…とーと!」ラディッツのうえにのり、しがみつきラディは甘える。それにラディッツは驚きながらもラディに優しく微笑み抱っこした。
ふと、皇嵐はその姿に先程の子守唄の件からカリグラの姿を思い出した。
「(彼も……私との間に子供が欲しかった、と思ってたのかしら)」だからドラゴンをあやしたりしていたのかしら、と。今思っても仕方の無いことだがこの生きる道のところどころに彼が自分のためにとまいた種がたしかにそこにあるのだ。
命を芽吹き、花を咲かせているのだと皇嵐はおもった。…生まれた娘には無意識なのか分からないがカリグラの香りが少ししていた。あの時の一夜の微かな香りのようにも感じる。
「ほんと……独占欲の強いお人」
「皇嵐?」そう考えているとラディッツから言葉を投げかけられる、どうやら娘は遊んでいるうちにまた寝ていたようだ。
毛布へとくるみ、ラディッツは抱っこしている。
「…すっかりねちゃったわね、ラディ」
「可愛いよなぁ、頬も柔らかくて暖かい」
「すっかり親バカね」
「こんなに可愛らしい娘なのだぞ?、そうなる……本当に、"ありがとう皇嵐"」
「えっ」一瞬、また一瞬カリグラと重なる。少し悲しくも優しく微笑んでラディッツは嬉しそうなのに。
「(またこうやってくるなんて、ホント)」
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