比翼連理~第10章~

眠れや ねむれ 愛し子よ

おまえが どうか 夢の中 導く 光へとあゆむように──

カリグラが、ある世界で聞きとある夜の妖精の王子にきかせてあげていた子守唄。なんで、なんで彼がそれを知っているのだろうかと。
皇嵐はある日何気に聞いた、日常の中食事中に。
『あなたがよく口ずさむ歌……歌詞はないけど、とてもいいじゃない。心地いいわ』
『…そうか?、いつかは分からんが幼い頃聞いた気がしたな。歌詞は…何かあったと思うが、分からなくてな。…子供に、聞かせてやりたいというやつだった』
「(カリグラが、彼に聞かせたのかしらね)」よく考えてみればかなりの子供嫌いのくせに懐かれてる人だった、きっと彼の中にある矛盾だがそれをやり遂げる器の広さに子供という純粋なものはわかってなのだろう。
それで懐く、この男の元ならば安心して日常を送れると考えて。
ラディはすっかり父親に懐いてべったりだ、なにがあってもラディッツにしがみつくしラディッツもラディッツでそれをされたら嬉しくてたまらなくて抱っこする。その時の笑顔はなんと弾けるほどに輝かしいことか。
「すっかり子煩悩な父親っすね、主は」そうしているうちに国重がひょっこりと出てきて、自分に声をかけてきた。ラディッツの様子に彼はいちばん驚いており、あんな強烈魔神の来世がどういうことですかといってきた。
それはじぶんもおもう、とこたえればですよねーとあきれぎみ。
「ラディのことが可愛くて可愛くてたまらないらしいの」
「へぇ……、やはり貴方様との子供だからでは?」
「どうかしらね、カリグラも…子供には好かれていたから」
「……そりゃあ世紀末ですよ」言いたいことは分かるわ、と皇嵐も苦笑いを浮かべる。事実、カリグラは懐かれすぎてドラゴンにしがみつかれていたこともあるらしい。
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