比翼連理~第9章~
「……ラディ…、お母さんよ…」優しく優しく包み込み、皇嵐はひとつその額に口づける。
「貴女に、愛し子に祝福を──」私たちの子供、ラディッツと私の…そしてカリグラがまもろうとしてくれた生命。
どうか、どうか幸せに生きて…すくすくと育ち大樹のようにこの世界に根を張り生きて欲しい。ハーフのこの子はこれから色々と悩み、辛い思いをしながら生きていくかもしれない。でもどうか、父と母そしてこの周りにいる人達はあなたのことを待っていたことを忘れないで欲しい。
「…皇嵐様、非常に元気な子を生まれましたね」
「ええ…」すっかり娘は自分のことを母と認識したせいか、尻尾を自分の手に絡めてきている。
「ひくっ……あううう!!」
「はいはい、欲しいのね」優しく抱えて胸に近づけると母乳を飲もうと必死にラディはすいついてくる。
どうやら自分は出やすい体質のようであっさりと出てきて、ラディは勢いよく飲み始めた。
「……かわいい」
「主、無言でカメラ構えて撮影こわいっす」
「あらもう、すっかり父親ね。ラディッツ」
「…っ、当たり前だろ。最初の1枚だ、俺もやはり映る。おいバカパクリ!」
「はいはい、わかりやしたよ」では、とラディッツも映り込み家族3人…初めての写真が刀の付喪神により撮影された。
あのラディッツがどこか恥ずかしげに、でも誇らしげにうつり皇嵐も優しく微笑んでいた。
10/12…この日は皇嵐、ラディッツの長女ラディの誕生日となったのである。だが、同時にこの日から約10年後…ラディッツが残酷な運命により命を落とすことになることは月鬼以外知らないことであった。
「あう!!」この娘、ラディは彼らにとっての愛の証のひとつとして残酷な運命を生きていきそして抗うようになっていくのである。
「貴女に、愛し子に祝福を──」私たちの子供、ラディッツと私の…そしてカリグラがまもろうとしてくれた生命。
どうか、どうか幸せに生きて…すくすくと育ち大樹のようにこの世界に根を張り生きて欲しい。ハーフのこの子はこれから色々と悩み、辛い思いをしながら生きていくかもしれない。でもどうか、父と母そしてこの周りにいる人達はあなたのことを待っていたことを忘れないで欲しい。
「…皇嵐様、非常に元気な子を生まれましたね」
「ええ…」すっかり娘は自分のことを母と認識したせいか、尻尾を自分の手に絡めてきている。
「ひくっ……あううう!!」
「はいはい、欲しいのね」優しく抱えて胸に近づけると母乳を飲もうと必死にラディはすいついてくる。
どうやら自分は出やすい体質のようであっさりと出てきて、ラディは勢いよく飲み始めた。
「……かわいい」
「主、無言でカメラ構えて撮影こわいっす」
「あらもう、すっかり父親ね。ラディッツ」
「…っ、当たり前だろ。最初の1枚だ、俺もやはり映る。おいバカパクリ!」
「はいはい、わかりやしたよ」では、とラディッツも映り込み家族3人…初めての写真が刀の付喪神により撮影された。
あのラディッツがどこか恥ずかしげに、でも誇らしげにうつり皇嵐も優しく微笑んでいた。
10/12…この日は皇嵐、ラディッツの長女ラディの誕生日となったのである。だが、同時にこの日から約10年後…ラディッツが残酷な運命により命を落とすことになることは月鬼以外知らないことであった。
「あう!!」この娘、ラディは彼らにとっての愛の証のひとつとして残酷な運命を生きていきそして抗うようになっていくのである。
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