比翼連理~第9章~
気のせいなのだろう、と腹を撫でる。そんなの皇嵐の血があるからかなりいい子だと言うのはわかりきっていることだ。
「いつ産まれるか分かりませんし、用意しておいた方がいいんじゃないんすか」そんなことをしていると影から国重があらわれて、自分たちに声をかけてくる。
慣れた手つきというかすいませんね、と皇嵐の腹に触れてひとつ言葉をなげかけてきた。
「この様子だと下手したら今日もありえますぜ、ちゃんとややこは成長してますから」
「…あなたも頼りになるわね、国重」
「これでも生死をたくさんみてきましたからね、翼さんも同じようで色々と準備されてましたよ」
「…流石、しっかりしてるわね」
「何だ?、犬の癖に意外と使えるのか」
「あなたよりはしっかりしてますよ、主」
「それはそうね」あきれたように国重は皇嵐とともに話してくる、翼がしっかりしているのはよく知っている。だがこんなに呆れたように言われるほどであろうか。
「……皇嵐から言われたら、何も言えないだろう」
「大丈夫よ、あなたもこれから父親になるのだから」
「……そう、だな」父親になる、家族のために働いていかなくては。そしてラディのために、父親としてしっかりしていこう。
周りに使えるものたちはいる、あとは彼女のために金や教育を良くしなくては。
「っ!?」空気も微睡み始めた頃、皇嵐が突然腹を抱えた。ぴくっ、とラディッツも反応して大丈夫か??といえば皇嵐は小さく頷く。
これはもしかして、陣痛が来始めたのだろうか。
「じ、陣痛か?」
「分からないわ……、いえ、すこしありえるかも」皇嵐はするりとおなかをなでる。心なしか腹部が光を持ち始めているようにみえる。
「…生まれようと、してるわね…っ!」
「いつ産まれるか分かりませんし、用意しておいた方がいいんじゃないんすか」そんなことをしていると影から国重があらわれて、自分たちに声をかけてくる。
慣れた手つきというかすいませんね、と皇嵐の腹に触れてひとつ言葉をなげかけてきた。
「この様子だと下手したら今日もありえますぜ、ちゃんとややこは成長してますから」
「…あなたも頼りになるわね、国重」
「これでも生死をたくさんみてきましたからね、翼さんも同じようで色々と準備されてましたよ」
「…流石、しっかりしてるわね」
「何だ?、犬の癖に意外と使えるのか」
「あなたよりはしっかりしてますよ、主」
「それはそうね」あきれたように国重は皇嵐とともに話してくる、翼がしっかりしているのはよく知っている。だがこんなに呆れたように言われるほどであろうか。
「……皇嵐から言われたら、何も言えないだろう」
「大丈夫よ、あなたもこれから父親になるのだから」
「……そう、だな」父親になる、家族のために働いていかなくては。そしてラディのために、父親としてしっかりしていこう。
周りに使えるものたちはいる、あとは彼女のために金や教育を良くしなくては。
「っ!?」空気も微睡み始めた頃、皇嵐が突然腹を抱えた。ぴくっ、とラディッツも反応して大丈夫か??といえば皇嵐は小さく頷く。
これはもしかして、陣痛が来始めたのだろうか。
「じ、陣痛か?」
「分からないわ……、いえ、すこしありえるかも」皇嵐はするりとおなかをなでる。心なしか腹部が光を持ち始めているようにみえる。
「…生まれようと、してるわね…っ!」
