初めまして愛しき方~第5章~

「王子とな。」少し嫌な顔をして、ラディッツは答える。
「あなた、敵陣に突っ込んでいきそうだわ。」クスクスと笑い、ラディッツに言う。
「それは王子だっっ!!。俺は筋肉バカじゃねぇ!。…それより、おまえなんでこんなところにいるんだよ…」皇嵐はその言葉に悲しげに目を閉じて開き、小さく答えた。
「…私の知り合いがいたところよ…遥か昔にね。ここは、あなたたちサイヤ人を最強にして繁栄と栄華をもたらした皇帝がいた宮殿なの。」ここが…?、見た感じは荒れ果てた遺跡。確かに何か大きな建物があったのだろ、と予想は簡単につくが此処が皇帝が住まう宮殿だと思い付かないほどに荒れている。でも、なるほどよく見ると白い柱がみえてそこには神々の彫刻がある。
「…こんなところが?。」
「…そうよ。かつてはどんな星のものよりも絢爛豪華な宮殿があったの。…まるで彼の栄華と強さを称えるようにね。」スッと空に伸びる階を見ればその名残があるように細かい彫刻の柱がある。
そして、支える場を見れば帝が号令を出すであろう所だ。大きく場を取られ、周りには古い遺物があるがどれもこれも今綺麗にすれば価値があるものなのだろう。
「でもベジータ王はこんなところに住んでいないぞ?。」そうだ、ベジータ王家はこんなとこにいない。今住んでいる場所に長いこといたとしか聞いたことがない。
「…当然よ。ここにいた皇帝は、





ベジータ王に謀反を起こして革命を起こした元・最下級戦士ですもの。」実力ははるかに違ったけど。栄華を極め、そしてありとあらゆる富と名声を手に入れて生きた男。
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