「あなたが私に気遣ってタバコを控えてくれてることもわかっているし、よそで吸っているのもわかってるわ。…ただ、赤ん坊というのは色々あるの。特にこれから生まれる子はハーフだし、頑丈でしょうけど万が一のためにね？｣
「俺がしたくてやっていることだ…、家族の為ならば当然のことをするまでだ」元々考えていたことでもある、何より皇嵐がそのことを気にして病まれてもこまる。
ただのストレス解消のひとつとしてやってきたことだ、代わりに皇嵐のことを堪能すればなんともない。タバコの代わりにとキスをねだってもいいかもしれないと邪な考えがよぎる。
「…子供が寝ている時とかならいいわよ、キスは」
「っ！？」あわよくば、と健全な青年のような思考をしていれば皇嵐が少しあきれながらも伝えてくれる。えっ、いいのか？？とまさに神にもすがる勢いで皇嵐をみるがあきれつつもほほえんできた。
「いい、のか？」
「いいわよ、私たち夫婦なんでしょ？。ひとつのコミュニケーションとしてもちろん」夫婦……ふうふ…、まさかの言葉に味を感じて噛み締めながらラディッツはこくこくとうなずく。
そして堪えきれず皇嵐の唇に自分のを重ねるとぎゅっと彼女がくっついてきて少し長い間重ねていた。離してみれば照れている顔を見せてきてくれてラディッツはそれにも心を高鳴らせる。
「…っ、うれしすぎる」
「それくらいもちろんよ、本当に……あなた普段変態なのにこういう時には変に紳士なのだから」
「…妻のことを気遣うのは当然だろ？」
「あら、私も夫のために私たちの為にとしてるわよ」ノンカフェインのドリンクを手に取り飲みつつ皇嵐はつぶやく。
「…幸せに、あなたたちと暮らして行けたら私は嬉しいわ」
「…幸せになる、俺がするのだからな」家族のためにも、愛する女のためにも。