比翼連理~第8章~

「ふふふっ!、それはこの子次第よ。ラディッツ」
「…わっ、わかってるが!。もう一度っもう一度動いてくれっラディ」愛おしい、愛おしくてたまらない。きっと他人の子供だったら自分もこんなに関心を示さないはず。
少しすればラディは動いてくれてお腹が動き、自分の手に確かに触れてきた。皇嵐の腹越しだが触感がつたわりとく、とく、とくと自分の心臓も高鳴る。この腹の中にいる我が子に合わせるように。
「女の子、かもな……」このお腹の中にいる子供は、だがそれで構わない。産まれてくるならどんな子だろうと愛おしい。皇嵐のように華やかな美しさを持つ子供だろうか、それとも百合の花のように凛とした子であろうか。
ああ、出会うのが楽しみで仕方ないな……ラディッツは腹に口付けて愛おしさを伝えた。
「そうね、そうかもしれないわ……でもどんな子が生まれてきても私たちの愛し子可愛くてたまらないわよ」
「…そう、だな…」こんなにも心が満たされるとは、いつか自分は天に召されるのではないだろうか。死んでもいい、嘘まだ生きていたい。
「……産まれてくることが楽しみだぞ、俺は」
「私もよ、…よくよく育って欲しいもの」
「お前みたいに甘いものが好きな子だったりしてな」
「あら、それはどうかしらね。…そうね、あなたみたいにたくさんタバコ吸ったりしなければいいかしら」皇嵐からの言葉に暗に吸っていることがわかっているということと少し控えろ、と意味が込められていることが分かり言葉がつまる。
控えるようにしていたがやはり事務作業だったり面倒なことが来ると、どうしても本数が増えてしまう。こどもがうまれるからには万が一のこともあるしまた抑えなくてはならない。
「……やめるようにはする」
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