比翼連理~第6章~

話しながらラディッツはふと、ある存在のことを思い出す。そういえば…自分には弟と呼ばれる存在がいたなと。今の今まであまり記憶から出てこなかった、それこそ今やっとカリーが腹の中にいる月日のことを語ってふと思い出したくらいだ。
そんな者がいたな、と。だが思い出したからとはいえ懐かしいなとか感慨深い思いが出る訳でもなく、あーいたなくらいだ。
「そういや、お前弟いたよな?ラディッツ」
「………いたな、今頃死んでるのではないか?」
「そんな事言うなよ、…お前の身内だぜ?」
「知らんな俺の血縁はこれから生まれる子供だけ、家族は皇嵐とその子だ」弟となんか顔を合わせたのはわずかばかり、あの弟が飛ばされた時なんぞ顔も声も聞いちゃいない。確かに両親から弟を託されたが、そこに自分がどうこうするのは勝手だろう?。
だいいち、両親のこともそこまで好きではなかった。むしろ壁を感じていて自分からも避けていた。
─俺とあいつらは違う─、その根底の意識があったからだ。
「……まぁ、深くは言わないからいーけどよ。皇嵐もそんなに大きくなってきたなら色々と大変そーだしよ」
「そうだ、…産まれそうになった時俺は休ませてもらうぞ」
「ん?、そん時はもちろんいいさ!!。俺たちサイヤ人の子供が産まれるんだ、大事に扱わねえとな」
「俺と皇嵐の子だ」
「わーってるよ、でもよ…俺は嬉しいんだよお前が家族をちゃんと持てるってのがさ」
「…なに?」
「ラディッツ、お前自分で気づいてないかもしれねえが一人になろうとする時があるだろ?。それで心配だったのさ、お前マジで一人になって消えていきそうだと思ってさ」カリーが語ってくることにはほんのり自覚があった、人というものが鬱陶しく感じて離に行くことなんぞよくあったから。
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