比翼連理~第5章~

現代ではカリグラが蹂躙を行い、示したところは呪いの地とよばれ避けられている。
蹂躙を受け、許しを乞うたものたちは生き残り先程までフリーザがみていた物語として恐怖を語り継いでいたのだ。
「不快です……とぉっても不快ですねぇ」サイヤ人と呼ばれるものたちをフリーザは利用しやすいと思いながらもどこか気に食わないと思っていた。野蛮な猿共、と認識していたからであろうかと当時は考えていたが違う──帝王として王として上のものがかつて誕生し己以上に覇道を刻み歩んでいたからだ。
上には上がいる、と。それを乗り越えればいいとフリーザは考えるが違う、本能が遺伝子が語るのだあの男を超えることは無理だと。やめろと、追い求めるのは。
カリグラ自身に子供はいない、なんでも追い求めていた女はいたがその女……女神と結婚する前に亡くなったからと。
だが彼の弟の子孫はいる…、ならば自分がすることはひとつ。
「サイヤ人を使い倒し、後々にけしてもいいでしょう…」未だベジータは利用価値がある、その周りも…カリーは言わずもがな。彼はよくよく立場をわかり、付き従っている。こちらの懐の深さをはかっていると見なしていいだろう。
だがそれくらいのほうが自分もいいものだ、変に気遣わずに済むのだから。何よりあの男は報酬さえ与えればよく言うことをきく、もちろん相応しいものであればなおのこと。
だがベジータは気をつけなくてはならない、あの男は反乱の機会をうかがっている。このままではいけないと心を奮い立たせてだ。その近臣ナッパもだ。
「……あの毛髪が鬱陶しい方は気にしなくてもいいでしょう…」ラディッツ、だったか。あれはやる気がなさそうだ、よくよく自分との実力差をわかって接してきてるような。
2/6ページ
スキ