比翼連理~第2章~

「ええ、それなりには。おふたりはまだでしょ?、お付き合いしますよ」
「そうそう!僕もです!!。綺麗なお花屋さんとか見つけたのでいきましょ!」たくさんみましょうよ!と翼は笑顔で皇嵐の手を引っ張っていく。
ちょっ!?と戸惑うも翼のはじけるほど明るい笑顔に皇嵐は仕方ない、と一緒に走る。
「な!?、おい犬!。皇嵐と手を繋ぐなっっ!!」
「はいはい皆様はっちゃけすぎすよ〜…」
「主様も早くこられてくださいよー!」皇嵐はふとおもう、いまのじぶんたちはどのようにみえるのだろうかと。家族なのか果ては別のか…、だがいまじぶんを包むこの環境が幸せであった。何よりも、変え難いほどに。
ふと先のとこで見る人々が歩きつどう道の先に……ああやはり貴方は私たちを見守ってたのね。
「カリグラ……」生前によく見せてくれた優しい微笑みで、あの赤いマントと純黒の髪の毛を揺らし満足気に。
『皇嵐』不思議と彼の声が風が駆け抜けるようにはっきりと聞こえて来る、これはもしや…この土地の星の記憶からなのだろうか彼がこうやっているのは。夜空の香りをまとい、甘く深い花々の香りをまとう声色…懐かしい自分はかつてその声が好きだったのだ。
ああ景色がスローモーションで流れる、そして互いの目線を合わせ体は走りながらも心象景色では彼カリグラと居るようだ。
『楽しんでいけよ、皇嵐の笑う顔が俺は好きだからな』翼と走り抜けようとしたところ、幻影はすっと近づいてきて額に口付けて陽炎となり消えていく。
額にある体温は確かに彼のものだった…、おも
わず立ち止まってしまい皇嵐は消えた方をみつめる。
「皇嵐?どうしたのだ」
「皇嵐様?」
「いいえ、何も無いわ」2人からの心配の声に皇嵐はくすりとほほえみこたえた。
「土地が…私たちを見てるのでしょうね」
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