万物の神をも恐れさせるもの

暗黒魔界より深いところにある、暗黒闇魔界…ここのものたちは、神話では神を恐れさせるクラスのものが至極当然にいるところだ。なぜ、至極当然か…?。それは単純にここの世界に入れないからだ。
弱肉強食、正にこの言葉を現さんとするのが暗黒闇魔界である。
「…皇嵐は、まだあの裏切り者の星にいるのか…?」黒、と言いたいぐらいに黒の服、長い黒髪…黒で統一され相反に白い陶磁器のような肌をした美しい顔立ちをした男が玉座に座りながら側近の男に聞いた。
「…はい。しかし、近日中には戻るようですが…」
「ハッ!、あの男への感傷か?。それとも、そなたの弟の子孫たちをまだ見たいからか…のぉ、





擂牙よ。」赤くドロッとしたマグマを思わせる瞳が擂牙、と呼ばれた男を見た。
そう、この男の弟…阿嵐はサイヤ人の始祖でありこの暗黒闇魔界出身のものであった。出先で女に会い、子をなしうんだと言う。
「…確かにあのものらは俺の弟の子孫…俺は、感情はおろか執着もございません。」橙に近い赤い瞳を向けて玉座に座る男に言った。
「…であるか。あの男…カリグラがいた星は、なんと申していた。」え…?、その言葉に擂牙は驚嘆した。
主は、まったくといっていいほどに下界に興味を持たない。本人いわくたかが知れていると言うことなのだ。それに興味をしかも、名前まで聞くほどなのだから付き合いの長く父の代から使えていた擂牙には珍しいと言うより初めてな気がしたのだ。
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