比翼連理~第1章~

1時間ほどして、ラディッツは目を覚ました。なにか暖かいふわふわしたものに包まれている感覚がする、とぼんやりと目を開くとふわふわした豊満な胸……認識したら股間が熱を持ち始めた気がする。
白くてもちもち、触り心地もなめらかで指が沈んでいくようなそんな胸。ああこれはまくらにいい、いやむしろ挟まって住みたい。家賃どれくらいだろうか、いや一括払いで──と自分でもわかるほど気色悪い思考をしながら無言で揉んでしまう。
「いい胸だ…」ただその言葉しか出てこない、ああ天国というものがもしあるなら皇嵐の胸のことだなここでならば暮らしていきたいしなんなら皇嵐の胸に挟まれて死んでしまってもいい。
「ぅあっ…んぅっ…」小さく皇嵐の吐息混じりの声が聞こえてくる、どうやら自分がさわりすぎていたようでそれに反応していたようだ。
「っ……!(そんな声出されたら俺、おさえれないのだがッ)」本当に若い男子の性欲を舐めないで欲しい、少しでもそんな色っぽい声を出されたら堪えきれずにまた抱きたくなってしまう。
彼女のことをそれこそ押さえつけてめちゃくちゃにしたいと。ああ、また下腹部が熱を持っていく感覚がする。クソ、今日はゆっくりと海周辺を歩こうと話していたのに(それでも昼過ぎまで寝たじぶんもだが)。
とりあえず一旦離れてサイドテーブルに置いていたペットボトルを取り水をひとくち飲む。冷たい感覚が身体の中をめぐりマグマのように煮えたぎっていた熱が落ち着いてくる。
「はぁ~……(俺も大概だな)」こんなに彼女のことを抱きたいと思うなんて、小さい頃からの初恋を舐めるなというのもそうだがあまりにも感情がでかい。それこそ両親や弟、周りにいたものたちそれらに全て向けるはずだったものを皇嵐に全部ぶつけているような感じだ。
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