ひとつの幸せ~第16章~

4人できっちり写ったものができたのだ、初めての……皇嵐はすっとカメラをとり見てまるで家族写真のようだと微笑む。
「わぁー!、綺麗に写ってますね」
「ラディッツの顔はふふっ、少しいやそうね」なんとまぁ年相応の青年らしい顔なのか。どこかあどけもなく可愛くもあり、皇嵐は思わず笑ってしまう。
「っそんなので笑うな!、皇嵐!!」
「いいじゃない、私はあなたのこういう可愛いところも好きよ?」
「皇嵐にっ好かれるならいいが……」可愛い、と言われて照れるラディッツにもドキドキとするが思わず撫でたくなりよしよしとなでる。
子供扱いするなっ、と彼は言うが耳まで赤く嬉しそうなのは丸わかりだ。
「おやおや主がたじろぐなんて面白い光景を見れたものですね」
「主様嬉しいならすなおにいったほうがいいですよ?、普段あんなにすなおじゃないですか」
「お前たちは黙れっ!、さっきからしゃしゃり出るな!!」
「大丈夫よ、彼が恥ずかしくて照れてるのはわかってるわ。生意気はカッコつけたがりなとこもあるものね」ふふっ、と優しくほほえむ皇嵐の顔にラディッツはまた胸の高鳴りを感じつつカメラを回収してつぶやく。
「…おまえにはかなわない」これからもっと恥ずかしくも勇気あることが待ち構えているのに、ドキドキとなる胸の高鳴りは収まりそうにもない。
「…へや、かえったらすこし酒を飲む付き合ってくれ」
「あら、さっきも飲んだのに?。飲み直しかしら」
「あれは個室とはいえ、店員などいて落ち着かないのがあったからな……。皇嵐も、あれならアルコールがあまりないやつを共に飲まないか」
「そうね、せっかくだしいただくわフルーツのカクテルもあるのでしょ?」
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