ひとつの幸せ~第16章~
わかりきってることだろ、といいたげにラディッツはシッシッと手を動かす。
国重はそれになんすかそれ!!、と訴えるがラディッツはその反応にもより面倒くさそうにしている。
「たまには家事などもこなしてる俺様にも感謝してもらいたいものですが~!、主っ!!」
「お前がしたくてやっていることだろ」
「あんたがやれ、と言ってきたからでしょうが!」
「お食事の後というのに相変わらずあなたたちはぶつかる時はぶつかるわね…」ホテルの部屋と食事の階と繋がる硝子の筒状の通路を渡っているとふとカップルが目に入る。
夜の海の街を歩き、水面に移る三日月を眺めて写真を撮っている。あれは思い出作りのようなものなのだろうか。
「……いいわね」そういえば、ラディッツも幼い頃自分に対して色々と言葉を返して盗撮してきたなと思い出すが。なるほど、思い出作り…具体的に被写体として残すことか。
いいものなのかもしれない、彼と付き合ったという思い出を形として残すのは。それこそいつか生まれるかもしれない命に、父と母はこうやって仲良くすごしていたことがあると伝えるためにも。見せるためにも、いいだろう。
「どうした、皇嵐」そうしているとラディッツがいつの間にか後ろにおり、話しかけてきて声をあげる。
「ひゃっ!?、ラディッツっ……いやね貴方と……写真を撮りたいと思って」
「写真…?、なんだ今まで撮ってきたの許可でもくれるのか」
「そうね、まずあなたには何故そうなったかよく問い質した方がいいことはわかったわ。ちがうわよ、貴方と私のよ」そうだった、この男見た目はいいし頭も良くはあるがかなり残念なイケメンだということを忘れていた。
しっぽを嬉しそうに振る彼に苦笑を浮かべつつ皇嵐は答える。
国重はそれになんすかそれ!!、と訴えるがラディッツはその反応にもより面倒くさそうにしている。
「たまには家事などもこなしてる俺様にも感謝してもらいたいものですが~!、主っ!!」
「お前がしたくてやっていることだろ」
「あんたがやれ、と言ってきたからでしょうが!」
「お食事の後というのに相変わらずあなたたちはぶつかる時はぶつかるわね…」ホテルの部屋と食事の階と繋がる硝子の筒状の通路を渡っているとふとカップルが目に入る。
夜の海の街を歩き、水面に移る三日月を眺めて写真を撮っている。あれは思い出作りのようなものなのだろうか。
「……いいわね」そういえば、ラディッツも幼い頃自分に対して色々と言葉を返して盗撮してきたなと思い出すが。なるほど、思い出作り…具体的に被写体として残すことか。
いいものなのかもしれない、彼と付き合ったという思い出を形として残すのは。それこそいつか生まれるかもしれない命に、父と母はこうやって仲良くすごしていたことがあると伝えるためにも。見せるためにも、いいだろう。
「どうした、皇嵐」そうしているとラディッツがいつの間にか後ろにおり、話しかけてきて声をあげる。
「ひゃっ!?、ラディッツっ……いやね貴方と……写真を撮りたいと思って」
「写真…?、なんだ今まで撮ってきたの許可でもくれるのか」
「そうね、まずあなたには何故そうなったかよく問い質した方がいいことはわかったわ。ちがうわよ、貴方と私のよ」そうだった、この男見た目はいいし頭も良くはあるがかなり残念なイケメンだということを忘れていた。
しっぽを嬉しそうに振る彼に苦笑を浮かべつつ皇嵐は答える。
