ひとつの幸せ~第14章~

良かった、と微笑みながらもし俺と皇嵐の間に子供がいたら──と考えてしまい自分のまさかの思考に顔を赤く染めてしまう。
確かに彼女との子供を望んだりしたことも大いにある、だが自分の歳や仕事としてどうだろうかなど戸惑いなどもあった。
サイヤ人は人間の種類でもそれなりに長く生きる種族らしい、カリーいわく自分の先祖のひとりはそれこそ100以上の歳を重ねて生きたのもいると。だがそれはまれな部類だ、やはり戦闘民族という種族なのもあって戦いに生きるサイヤ人は早くに命を落としやすいと。
「(だから、な……でも皇嵐との子なら)」やはり持ってみたいし、まもりたい。皇嵐と自分の子供を。
変な感覚だ、今まではあまり考えようともしてこなかったことを意識しなくてはできなかったことを自然と考えるなんて。
「あら、ラディッツ色々買ってきたのね」
「あぁ、俺もくうが……お前たちもだろうとな」そうほうけていると皇嵐が話しかけてきて、ラディッツは答える。うっかり顔を逸らしてしまいそうになるが、変だなとおもわれるのではとおもいどうにかこらえた。
「ふふっ、気遣いのできる男になったじゃない」
「俺はやりたい時にしているだけだ…」少しむっとなり答えると、わかってるわよと皇嵐はくすくすと笑いラディッツの頬を撫でる。
相変わらず時々人を子供のように扱う女だ、だが悪い気もしていない自分もいる。むしろいいとも。
「はいはい、イチャイチャしてる暇あるなら食べるなり焼くなりしてくださーい」
「お前はほんとにいところで来るな!」
「お宅らがベタベタしてるだけですよ」
「主様は少し甘やかされたかったからですよ、国重様」
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