ひとつの幸せ~第13章~

「いいの?、そんな…折角だからしたくはあるけど」
「わがままを少しは言ってくれ、そのために俺はカリーの元で色々としてきたのだからな。」皇嵐の頭を優しく撫でて、ラディッツはいう。そもそもここにきた目的も、彼女へのプロポーズももちろんだが皇嵐の笑顔を見たいからというのが前提だ。
彼女の花のように明るく可愛らしい笑顔を見たい、見ただけでも心は穏やかになり癒されて自分が今ここにいると体感できるのだから。
「…お前の、彼氏だろ?。俺は。」これから夫になる(予定)が、と含めて問う。
「…ッ、そうね……ありがとうラディッツ。」ああ、この照れながらの微笑み…本当になんて愛らしくて可愛くてたまらないのだろうか。
思わず撫でてた手を腰まで下ろし、抱きしめてしまう。ふわり、と海の匂いとそれに合うような甘い匂いがしてきて堪能する。
「ちょっ、ラディッツ!?。店の前よ!!」
「…可愛かったからな、頼むか?。」少しの間抱きしめたあと離れて、ラディッツは皇嵐に聞く。
「ええ、いいかしら?。 」
「せっかくだ、頼んでしまって美味ければまた注文してもよかろう。」ほら、並ぶぞと皇嵐の手を握り引き寄せる。あっ、と皇嵐はなんとかラディッツについて行き隣に並ぶ。
周りをキョロキョロみてしまう、やはり恋人同士や家族連れなどが多くどこも楽しそうに笑い声が飛んでいる。太陽もギラギラと輝きあたりを照らしている。
砂浜が眩く輝き眩しい…、ラディッツの方を見てみると彼の髪も負けじと輝いている。
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