ひとつの幸せ~第11章~

彼のことだ、喜びすぎてしまうだろうがさすがに自分も歳だ。もう少し落ち着いたものがいいな、と思ってしまう。
「ありますよ、こちらのワンピースタイプはどうでしょうか?。」上下がわかれて、青混じりの黒の生地の水着を見せられる。
レースが着いており、可愛さもあるがどこか大人びた雰囲気の色だ。
「これ、いいわね…」
「はい!、露出は少ないですが可愛らしく大人な感じなのでむしろキリッとかっこよく美しくあれるのではとおもいますよ!!。」
「(この色、彼の髪色みたいね)これ、1着いいかしら?。」
「はい!」
「翼くんも決まったかしら?。」試着から戻ってきた翼に声をかける。
「はいっっ!、僕もこの龍のにします!!」店員の人にお願いします!、と声をかけて翼は渡す。
微笑ましく店員は見て、ありがとうと言ってレジへと向かった。翼は皇嵐の方を見てにこりと笑う。
「無事見つかったのですね!、皇嵐さま。」ええ、お陰様でとクスリと笑う。
「翼くんも決まって良かったわね。」
「はい!、やっぱ国重様みたいなカッコいいの着たくて…えへへっ。」
「おや、俺様のことなにか話されてましたか?。」からんっ、と下駄の音が聞こえると思い振り向くとそこには国重とラディッツがいた。
「あら、ご苦労さま。」
「…えぇ、主普通にしてくれてましたが……道行く人々にナンパされてて不機嫌でしたので。」
「えっ。」ラディッツが……?、そう思い顔を見るとたしかに不機嫌そうだ。
「いやぁー、おっぱらいはしましたがね。」
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