ひとつの幸せ~第11章~

皇嵐はその言葉に、えっと反応してラディッツの方を見る。
「あなた、そういうとこも探してたの?。」
「…お前が居そうなところは色々とな。」くまなく探した、自分がいないようならしくない所も。皇嵐がすきな綺麗なものがあるところは徹底的に。
会いたかったから、1秒でも早く当時は彼女に触れたかったから。
「その話はもういいだろ、ほらっ荷物置きに行くぞ。」自分でも言ってて、これから先のことを思い出し恥ずかしくなり話題をそらす。
目の前に、カリーが頼んでくれた指輪の店がある。これはホテルのすぐ近くで、否が応でも意識してしまうでは無いか。
「(確か、昼ごろには出来上がるはずだ…)」ああ、時間が迫ってくる。チラリ、と見ると国重が心を読んでかニヤニヤしている。
思わず腹が立ち、ラディッツは国重の足をけった。
「いだっっ!」
「ムカつく顔をしているきさまが悪い。」
「それねえッスよ!!、主!。」横暴だ!!、と国重は訴える。
「皇嵐様!、海も綺麗ですし泳いでる方もいますよ!!。」
「そうね、翼くん海で泳ぎたい?。」
「はいっ!、一緒に泳ぎましょ!!。」
「そうね…、翼くんとならいいわね。後で水着でも見ましょうか。」犬、今度菓子を買ってやるとラディッツは密かに思い心の中でガッツポーズをした。
国重はジト目でラディッツのことを見てつぶやく。
「どこの思春期男子だよきっっしょいすわぁ…」
「お前は勝手に人の心をみるな。」
「いやあんたの欲が垂れ流しなんっすよ。」
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