ひとつの幸せ~第11章~

「わぁー!、沢山お店がありますね!!。」宇宙船を停め少し離れたところまで歩いていくと、アーケード街がでてきた。様々な星から人が来ているからか、周辺を歩いている人達は人型のものや半獣人のようなもの達で多様な人種が多くいる。
みな手にはビール缶やジュース、または食べものあるいは雑貨などを持ち歩いている。
「すごく賑わってるわね…」
「カリーのやつ、色々な星のヤツと繋がってこの街を作ったらしいからな。」
「あの人、ただの酒カスじゃあないんすね。」
「…色々と出来るやつだ、ああだが大概の飲み屋はカリーが飲みたくて集めたらしいがな。」なんとも彼らしい、素直に酒を飲みたいという欲に付き合うのは。
「わぁー、何となく予想ついてましたわァ。」
「そっ、そうね…カリーらしい。」ふと兄のことを皇嵐はおもいだす、原初の魔族として生きた自由奔放風来坊の兄…カリーの父も欲に素直で、行きたいとこがあれば気ままにさすらっていたなと。
「(カリーはそこ受け継いだのかしら、いいかんじに)」それはいい事だ、と皇嵐は思い歩いていく。
日差しが眩くさしてくる、こんな明るい日を見るのはいつぶりだろうか。
「…こんな海を見るとかいつぶりですかねぇ、あなたが皇嵐様を探して様々なとこを巡った時以来ですか?。それとカリーさんとの海水浴」横から国重がラディッツに対していう。
「…さぁな、ガキの頃なんぞ皇嵐を探してた時以外覚えていないな。」だが確かに海辺のとこも探したな、と答える。
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