ひとつの幸せ~第11章~

宇宙船が停留所へと止まる。
「綺麗……」皇嵐はおりて、惑星クリスターの土地へと足を進めた。
「こんな所があるんですね、皇嵐さま。」
「そうね……」海の匂いが鼻をくすぐる。まわりは巨大なショッピングモールや、出店など様々なものがある。
少し離れを見れば、今回泊まる予定のホテルがでかでかと立っていた。
「あ、あれを予約したのかしら?。ラディッツ」
「ああ。」明らかに高いものだと皇嵐もわかる、いやだが予想よりでかい。こんなのをうちの(一応)甥っ子がするとは……、なんだか感動してしまうなと皇嵐はかんがえた。
「ひゃー、でかいもんすね。よう作れましたわ。」
「…すっ、すごいです。」カリーさんって、思ったよりすごい人なのかも…と国重と翼は思う。普段は飲兵衛の酒カスなのに。
「あいつ、よくこういうのを建てたりするぞ。俺が小さい頃から何ら変わらん。」そうだ、そもそも惑星ベジータがあった頃からカリーはああいうのを作り金を稼ごうと奮闘していた。
彼の母ネーマも支配した星を使い、やれ野菜をつくるだの食料の流通経路や加工の土地を作ったのだから彼らの血なのだろう。そういえば、母ギネもカリーの親に言われ手伝っていたなとふと思い出す。
「……(親のことなんぞ興味もなかったがな)」関連記憶だろうか、思い出したことに驚く。今の今まで両親のことなんぞそこまで思い出したことは無いのに。
「おい、荷物取ったから先に行くぞ。」先ずはカリーからの指示で荷物を先に預けておけば、部屋に持っていて貰えると聞いたからホテルに向かおうと声をかけた。
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