再会

最下級という立ち位置がために人の醜悪さや欲望の渦巻く環境にいた己の主は。
人の醜さ、おぞましさを分かっているがために手段を選ばず己もそこにいる人だと認識している彼は。
「…言えてますねぇ、たしかに。」
「国重さん、翼くん。」光忠が声をかけてきた、エプロンをつけてこれからご飯を作ろうとしてるのだろうか。
「これからご飯作るんだけど、良かったら食べていかないかい?。」
「光忠さんのですか!、僕っ久しぶりに食べたいです!!。」
「うんうん!、全然いいよ。」
「良いんですかい?、2人分も…さすがに」
「食ってけよ、国重。」月鬼も2人のことを誘う。国重はそれに、えっ主と同一人物なら俺様これから殺される??と思わず考えてしまう。
「バカ、殺りはしねえよ俺は。おおかた"俺"は彼女ので嫉妬してだろ、昔からの付き合いならなおのことな。」
「あっ、ハハハッ……そういうことっすよね。」
「それにお前ならわかるだろ、久しぶりに好きなやつと会ってるんだ。"俺"なら2人っきりにさせろ、と思うね。そういうのでも食っていけよ。」
「そうっすねー…、へし切とも積もる話ありますしそうさせていただきますわ。」
「俺は何もないぞ、国重。」
「寂しい事言わんでくださいよ!。」
「やったー!、なら連絡しましょっ国重さん!!。」
「…ええ、俺様から皇嵐様にしておきますよ(だからどうか癒されて機嫌よくなっててください主!)」
「("俺"ってやっぱ好きなやつに関わるやつことごとくボコすんだな)」かつての己の行動とラディッツの行動を重ね、改めて彼が自分なのだと認識したのだった。
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