「そうだ。」この男なら、例え万物を司る神でさえ変えられない死の運命を簡単に変えてしまうだろ。なぜならこの男は神々ですらなし得なかったことを成し遂げて見せた、それこそ宇宙いや世界全てを支配するようなことまで。原初の悪魔の長である自分の力も超えてやってきたのだ。
だが、カリグラはアンリの予想をこす答えを言った。
「…ならば、それを受け入れよう。」カリグラは受け入れると答えのだ、何もかもこなせる男が。
「カリグラっ…何を…」カリグラは彼をちらりと見るとその目を面白げに細めて理由をいった。
「…実を言うと、お前が現れる前に俺は未来予知を見てな…それも、俺の次の生、いわゆる来世だ。」
「皇嵐と、俺の来世が付き合っていたのだ。不思議ではないか？？。俺は今でさえ…宇宙一の地位と名誉を手に入れてるのにあいつには振り向いてもらっていないのだぞ？。なのに…来世になって、やっと手に入れるのだ。…まぁ、片方は不幸だが…賭けるのだよ。来世に」カリグラは、ふっと笑いアンリに言った。その顔はどこか憂いてだが何かを覚悟したような顔つきだ。
「…たしかに俺は、生きたいさ。今にアイツを手に入れたい。だがな、次の生に興味を持ってしまった。それにチャンスなんぞいくらでも、つくれる。…俺に不可能などないからな。」
「自信家だな。」
事実を言っただけだ。アンリ、最後の頼みだ…皇嵐を明日、よんでくれないか？。」
「…そのぐらい、容易いことだ。」そういうと、彼はカリグラの前から消えた。
「…決着をつけよう、皇嵐。」