ひとつの幸せ~第7章~

その言葉に皇嵐は軽く目を伏せて、まつ毛を軽く揺らして国重に儚い声で話す。
「…そうね、すくなくともあなたには私とラディッツの記憶……それを記してもらっておきたいわ。」いつか、もしかしたらなくなるかもしれないから。
「あなたが語り部としてね。」おねがいするわ、と皇嵐は話した。
「…重い願いですわ。」
「ふふっ、重い方が分かりやすいでしょ?。」
「あなた方に子供できたら大変なのかもしれませんね。」
「…そうね、その子たちには重たい宿命を持たせるかもしれないわ。でも、彼の子だから強いと思うわ。」
「…どうですかねぇ…」
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