ひとつの幸せ~第7章~

「こそばゆい気持ちになりますよー、ほんとに。その様子に主もタジタジですがね」
「そうね…あの生意気が子供相手にたじろぐの見てて面白いわよ!」ほんとにこの人楽しそうだな、と国重は少し引く。己は見てていつ主の怒りがでるかわからないのに。
「あんたとカリーさんたちくらいっすよ!、それ!!。」
「あら?、そう??。でもラディッツの仕事のお世話をするのでは、少し妬けちゃうわね。」
「…まぁ、男なら好きな人に迷惑かけたくないんじゃないっすかね(他でもないあんたに指輪とかをやるためだよ)」やけるわね、とサラリと言う皇嵐に軽くリア充めとおもいながら国重は答える。
己のかつての主もそうだったが、恋人や夫婦というものは大概夫や彼氏は妻や彼女に迷惑をかけたくないらしい。かげながら努力をしたい、というものだろう。刀の自分にはまだ分からない気持ちだ。
「あら、それは信長がそうだったのかしら?。」
「えぇ、まぁ……あの方の場合人間臭いとこもありましたから。」
「なら貴方はそこを譲り受けたりしたのでしょうね、翼くんを見る目とか。」
「…そうですかい。」手伝いますよ、と国重は伝えて洗濯物を片す作業をし始めた。
「ありがとう、ほんと気遣いできる刀ねあなたは。」
「蘭丸の影響ですかねぇ、色々と受けてそうですから。」
「ふふっ、あなたはホント人の記録を記したものみたいね。」
「付喪神の本望果たしてるようでよかったですわ……、主のことも記せれたらいいですけど。」
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