慟哭

「離せっっ!!!貴様ァ!!!!!」月鬼は感じる、その札は己には有効だと。
水色の、聖なる光を持つもの。魂の怯えも感じる、ああかつての己はカリグラはこの力で死んだのだと。
「無駄だっ、…オレは誓約したのでな。」札の中の力と父子ともに死に、この子を封印してやると。
長谷部で斬ろうとするが、なぜかきれない。くそがくそがくそが!!!、月鬼は焦り始める。
足元から白い光と鎖が出てくる、これは危険だ。離れようとしたとこ、強薙が話し始める。
月鬼の記憶の中では、父として初めて言われる言葉を。
「…ラディッツっ………強く、なったなッッ」
「このクソ親父がァァ!!、今更言うんじゃねぇ!」強薙の顔を潰すと同時に月鬼ははっとする。
滅ぼした村の隅から、お使いか言われて追い出されてた弟の姿。信じられない、と言いたげな顔で見てる。
「兄ちゃん!!!」空夜が駆けつけて行こうとしたとこ、月鬼と強薙はともに自爆して命を散らした。
ーああ、クソ喰らえだなにもかもよー

こうして、ひとつの村の話は消えてなくなった。
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