ひとつの幸せ~第4章~

「……その後は、ヴァルド星に…一年ちょっといてすぐ今のとこに…」ヴァルド星!?、と三人は驚く。無理もないラディッツたちが攻めて、彼が記憶をなくしたきっかけのとこだったのだから。
「ラディッツが王子たちと攻めていたとこじゃない!!」
「はぁー、翼のやつなかなかラディッツと関わりある所にいるじゃねぇか…」
「そして奴隷、か…なかなかきついのを小さい頃からしているな」地球にいた頃はどういうことをしていんだよ、とターレスはきく。
「その、実は……ラディッツさん…と同じ名前の人の元で家族と一緒に働いてました」
「……ラディッツと同じ名前?」翼は小さく頷く。
「…陰陽師、いわゆる呪術師ですかね。月鬼…さまの元で祭礼の準備や身支度を」
「どんなやつなんだ?」
「…とても大きくとても強くてかっこいいお方です、自分にも他人にも厳しくでも何より…」きゅっと力強く目を閉じて翼は呟いた。
「とても孤独でとても寂しいお方です」
「…孤独…か。それで、そいつはどういうことが出来るんだ?」
「えっ、とざっくりと言いますと悪魔や霊といったのものを滅したりします。あとは神を従わせたり…しかし月鬼の一族は名の通り鬼所謂魔物の子孫です。魔術などを使い反対に人を呪い殺したりもします」しかし、と翼は言葉を続ける。
「月鬼さまは……その一族は愚かすべてにおいて群を抜いています。武術や文学、すべて出来て魔術に関しても自分でつくりすべて成功。神童と謳われていますが…まさにその通りなのです」
「……結構強いやつなんだな」ターレスは少し驚いたような顔をする。
「結構ですめばいいかもしれませ。月鬼さまは…刀の神様までも従えていますから」刀の神…?、その言葉に一同は長谷部国重の顔がよぎる。
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